Sep 25, 2013

感悟のパタゴニア(5)「パイネ国立公園、グレイ湖」篇

こんばんわ。

日が暮れるころ、宿を手伝ってるおっさんジョーについていって、
宿から20分くらい離れた場所に散歩にいきました。

道端の茂みにはベリーがなっていました。
僕もクランベリーを数粒つまんでみましたが、酸味が効いていてとてもおいしかったです。
それからムースや白鳥など、いろいろな動物も見られるんだとか。
アラスカってのは、本当に自然に近い場所で生活しているのだと思います。


さて、パイネ国立公園も最終章に!

昨晩まで泊まっていたテントサイトは、雨でひどいことになりました。
テントに浸水があり、全員の寝袋は濡れ、バックパックはびじゃびじゃ。。。
特に谷くんのそれは酷く、内側まで濡れていました。
“寒くて寝れなかったです”
山って怖い。同情しながら思いました。

「チャレンジャー」
僕らのテントにはその文字が刻まれていましたが、
そのときほどその言葉にむかついたことはありません。笑

でも気を取り直して先へ進みます。
目指すグレイ湖への看板。
11kmみたいですね。笑
違う湖の横を通っていくのですが、途中、「直角か?」っていうくらいの崖を登ります。
いやいや、僕たちバックパック背負っているんですけど?
トレッキングってか、クライミング?
なんてみんなで言い合いながらも、よじ登ります。
野を越え、山を越え、崖を越え。笑
するとやっと見えてきます、最終目的地「グレイ湖」
氷河を讃えたこの湖。
初めて氷河を目の前にしましたが、その存在感、蒼さといったらありません。
キンキンに冷えた風が体を吹きぬけます。

その後は、この湖を越えたキャンプサイトでテントを張りました。

最後はみんなでガッツポーズ!
左はチリの国旗、右はパタゴニア(おそらくチリ側のみ)の州旗。

結局、都合のよい帰りのフェリーがなかったので、僕たちのパイネは5泊6日でした。

たった第三回でまとめてしまいましたが、パイネでは本当にいろいろなことがありました。
・一日目からカレーを炊き、コーヒーを毎食後に飲んだ結果......早々にガスが足りなくなる事件。
・三人並んで寝るテントで、僕が九ノ字で寝る事件(タクジさんはだいぶ迷惑したとか)
・僕は膝を痛め、今も膝が冷えると痛い。(タクジさんから「膝神/ヒザシン」と呼ばれる始末)
などなど。。。笑
苦労と喜び、感動、支えあい、さまざまな経験が一緒くたになってやってきた日々でした。


さて、約20kgのバックパックを背負い、5泊6日で歩いた距離はおおよそ80km。
戻ることは許されず、ただ前に進むしか帰る道がない。
快調に進む二人とは違い、僕はいつも遅れをとって独りで歩いていました。

でもそこに聞こえてくるのは自分の足音、風が森を吹き抜ける音、沢の音......だけ。
大自然の中を独りで歩くことは、こんなにも気持ちがいいものなのか。。。

ただ歩くことのみが道を切り拓く方法でしかなかった。
2人には付いていけなかったけれど、途中で自分のペースがあることに気が付いた。
何度も挫けそうになる心を鼓舞しながら、呼吸と歩調を合わせていく。

5日間、ひたすら歩いてわかったことはひとつ。
その道がいかに険しく辛かろうと、
歩けば、ただ歩けば、
やがて目的地にたどり着くということ。

思考は一歩一歩に純化され、雑念は消えてゆく。
進むも退くも自分次第、すべての判断は自分自身の責任。
一切のいいわけは通用しない。
自然の厳しさ、偉大さは、人を強く優しくしてくれる。

これが、僕がパタゴニアの自然の中で得た、重要な感悟でした。


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