Sep 24, 2013

感悟のパタゴニア(3)「パイネ国立公園、トーレス・デル・パイネ」篇

こんばんわ。

今日は、オーロラ研究で世界的にも有名なアラスカ大学に行ってきました。
アラスカの自然を見渡せる丘の上にあり、天気がよければデナリも見えるのだとか。

お目当ては、アラスカの自然や文化・アートなどについて学べるミュージアム。
オーディオガイドをかりて、ゆっくり回りました。
かつてここに通っていて、アラスカの魅力を日本に伝えた写真家・星野道夫さんの写真も展示されていました。
星野さんの写真や文章から多大な影響を受けている僕としては、感慨深いものがありました。

日本ではよく「将来、何になりたいの?」と尋ねられますが、それは難しい質問だと思います。
“好きな料理は何?”と尋ねられているようなものです。
つまり、カレーとか、ハンバーグとか、肉じゃがとか......知っている料理名でしか答えられないとの同じこと。
それでは、警察官とか、看護師とか、宇宙飛行士とか......しか出ないと思います。
質問が悪いんです。
「将来は、何をしていたいの?」もっとひらたく言えば「何に興味がある?」「何が好き?」
もっといえば、「何をしてるときが楽しい?」

アラスカ大学では、大自然に囲まれながら自然や動物などについて学びます。
僕も、小さなころから自分の興味に実直に学びたいと思えていたら、
ここの大学で学ぶという選択肢もあったのかもしれません。
アラスカ大学の雰囲気は、「好きを学ぶ」そんなことを考えさせてくれました。


さて、今回からは「パイネ国立公園」を紹介します。

プンタ・アレーナスからパイネの起点となる町プエルト・ナタレスに移動します。
こんなゴミ箱。。。嫌いじゃないですよ~笑

パイネ国立公園は、パタゴニアの自然を肌で感じられる有名なトレッキングスポットで、世界中から人がやってきます。
僕たちが計画したのは4泊5日(キャンプ)のWコーストレッキング。
大きな3つの見所を辿ると、Wの字を書いたようになることからそう呼ばれています。

3人分の食料を買い込みます。あとは各自のおやつ。笑
テント、寝袋、衣服、クッキングセットなど。
おそらく20kgくらいになっていたと思います。
天気はこんな感じでした。
初日は快晴、テンションがあがってしまい、
わざわざ歩かなくてもいいところからスタートしました。
最初の目的地は「トーレス・デル・パイネ」
この国立公園の名前の由来にもなっている山を目指します。
途中の沢。パイネ国立公園を流れる水は、そのほとんどが綺麗で、そのまま飲むことができます。
園内にいるときは、飲み水に困りませんでした。
トレッキングでほてった体に、キーンと冷えた水。最高にうまいです。
木なんか、ねじれちゃってます。笑
勢いよく歩き始めた僕たちですが。。。。。

とその前に、メンバー紹介です。
・シャープなツッコミで僕らを笑わせながらも気を配ってくれる優しきアニキこと、タクジさん
・チベット抜けツアーであって以来、何度も再会しているアウトドア派美容師こと、谷くん
・そして、トレッキング&キャンピングがなんと初デビューの僕。

荷物を担いで、初日から山道を何キロ歩いたのでしょう。。。
一番体力のない僕は、最初のキャンプサイトにいつたころにはもうヘトヘト。
内心“すでに帰りたい。。。”挫けそうになっているのでした。
しかも直前でトレッキングシューズを買ったために、靴擦れまでしてる始末。。。笑

でも、疲れた体にムチを打ち、テントを立てて、食事を作ります。
そして、朝日に照らされたトーレス・デル・パイネを見るために早めに就寝。。。
早くも筋肉痛の体を揺さぶり起こし、
真っ暗のなかヘッドライトの明かりを頼りに一時間?ほど険しい山道を登ります。
本当は、もうすでに泣きそうなんです。
なんでこんな辛い思いして山を登らなきゃいけないの?
と、何度自問自答したことか・・・・・

やっとのことでビューポイントにたどり着き、
寒さに耐えながらカメラ片手に夜明けをまっていると。

なんでしょう、この神々しさ。

そして、パイネが姿を現します!
はっきりいって、その時の感情を表現する言葉を僕は見つけられませんでした。
疲れ、悩み、迷い、その他すべての感情が一瞬にしてふっとんだ瞬間でした。

「自然とはなんと美しいことか」

ただ単にその前に立ちすくみ、それだけを純粋に思った時間でした。
結局、完全に夜があけるまでそこにいました。

もちろん、下りも同じ道を帰ります。
でも、僕の心の中には苦難に満ちたこれまでの感情のほかに、
新たな別の感情が芽生え始めているのでした。



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